大野 和基

定価: ¥ 735
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発売日: 2009-05-15
発売元: 集英社
発送可能時期: 在庫あり。
読後感
悪く言えば週刊誌によくあるような記事の寄せ集め的な、ジャーナリスティックな本。色々と事例は集めているがアメリカの事例に偏っている。今後代理出産を社会の中に根付かせていくかという問いには答えていない。この問題は少子問題とも関連しているので建設的な提言が必要だろう。
認めるべきか、禁じるべきか、それとも・・・・
本書は、アメリカで基礎医学を学び
現在は政治、経済、文学など
様々な分野で活躍するジャーナリストである著者が
代理出産の現状を概観する著作です
海外の事例やインタビューを元に
代理出産にまつわる議論状況や
関係する人々、そして法制度などを概観します。
子どもを切望する夫婦、代理母
代理出産を行う医師、そして代理出産を推奨・斡旋する業者や政府
そして、さまざまな論理を駆使する弁護士―
情緒的・感情的になりやすい問題なので
インタビューに応じた当事者たちの主張もそれぞれ異なります。
筆者は、そうした多様な意見を客観的に検討・分析するのではなく
取材の過程で感じた困惑を隠さずに表明し、
そのうえで、子の自己決定権を配慮することと
どんな形にせよ早急な法整備で解決することが必要と主張します。
代理母の出産に立ち会った依頼者や
「子どもは商品ではない」というレポートを書いた代理出産で生まれた子
など、紹介される代理出産の個別事例も興味深く
制度論や立法論、社会学的な観点からの検討をするだけでなく、
個々のケースを知る必要性を深く感じました
代理出産の実態とメリット?デメリットを
平易な文章で多角的に描いた本書。
代理出産に関心をお持ちの方はもちろん
最先端医療や生命倫理などに興味のある方など
幅広い方に読んでいただきたい著作です。
独りよがりの価値観に基づいた本
エピローグに「子供がいる人生が、そうではない人生よりも幸福である保証はないし、その逆もまた真なりではないかと思う」(p.199)と書いてある。本の中では代理出産の問題点ばかり紹介され、だから子供がいない人生も良いものであるという結論に至っている。しかし、これは著者の個人的な価値観にすぎない。著者と同じように考えて代理出産を選ばない人もいるであろうが、そう思わない人がいるから代理出産の道を選ぶ人もいるわけである。この本は、この文章に端的に表れているように、一人よがりの価値観で一貫している。代理出産で生じた問題点ばかり探して強調しているが、逆の例は完全に無視されている。著者がどういう背景でこのように偏向した内容の本を書いたのかは分からないが、独善的な価値観の押し付けであり、客観的に代理出産の問題点や技術動向などについて知り、代理出産を検討したいという人には何の役にも立たない。