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紗(SHA) II

紗(SHA) II

たかはしまりこ

紗(SHA) II

定価: ¥ 3,059

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人気ランキング: 50053位

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発売日: 1990-05-21

発売元: ビクターエンタテインメント

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真梨子色
誰もが知る名曲のカバー集。

全体的に「真梨子色」です。どの曲を歌っても、やはり真梨子さんの色に染まっています。

1「恋するカレン」…大瀧詠一のカバーですね。ケミストリーやBIGINなど、いろいろな人たちがカバーしていますが、女性の真梨子さんが歌っているのには、なにか色っぽさを感じました。

2「悲しい色やね」…原曲とは全く違った、レゲエ調にアレンジされています。大阪弁のあの歌詞を、語るように歌っています。真梨子さんのしっかりとしたボーカルが、歌詞とは裏腹な、強い女を表現していると感じました。

3「Little Tokyo」…個人的にも大好きな、小田和正のこの曲。このアルバムの中ではナンバーワンの仕上がりになっていると思います。オリジナルの雰囲気を決して壊すことなく、真梨子さんはこの曲の良さを充分に理解していると感じます。

4「長い髪の少女」…これもまた、原曲とは全く違ったアレンジ。オリジナルのどこかひっそりとした雰囲気は全くなく、どう聴いても真梨子さんの歌、といった感じ。

5「さよならをするために」…ビリー・バンバンのカバー。この曲の寂しい雰囲気が、ちゃんと出ています。意識して「暗」を押し出して歌われたのではないでしょうか。

6「GLORIA」…あのZIGGYのヒット曲。やはりロックを意識したのか、真梨子さんが歌うものとしては演奏がそれらしきものに傾いていますが、ちょっとこの曲は真梨子さんの雰囲気には合っていないかな。あまり真梨子さんの魅力を引き出す結果にはなっていない気がします。この曲はやはり、誰がカバーしようと、ZIGGYが歌うのが一番。

7「ダンシング・オールナイト」…うーん、やっぱりオリジナルのほうがいいかな。この曲の持つ激しさが感じられなかった。歌唱が平坦な気が…。もっと感情的に歌ってほしかった。

8「時の過ぎゆくままに」…やはり原曲とは全く違ったアレンジの演奏。これも、沢田研二さんが歌ったほうが雰囲気が出ている。「時が過ぎゆく」ことの、あのたゆたうような雰囲気があまりなかった。

9「いっそセレナーデ」…陽水さんのカバーですね。演奏は曲の雰囲気を意識したのか、流れるようなストリングスを主としていて、抑え目になっています。これは真梨子さんにとても合っていて、歌もGOODです。おそらく、真梨子さんはこの曲をものすごく愛しているのだと思われます。リスペクトさえ感じられます。



前述したように、全体的にやはり真梨子さんのカラーが強く、原曲の持つ魅力を半減させてしまっているものもあり、残念な部分も。真梨子さんの歌唱があまりにも聴き手に浸透しすぎてしまっているのが原因としてあると思います。

カバー集ですが、やはり、オリジナルを越えることはできていないというのが感想。真梨子さんのボーカルは、とても素敵なのものなのですが、魅力はやはり真梨子さんの曲で最大に発揮されるものではないかと思いました。

仕上がりとして「いい」と思ったものと、「ちょっとなあ」と思ったものが半々くらいだったので、星は中間の三つです。ただ、真梨子さんファンの方は、聴いてみると気に入る作品ではないかと思います。

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