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恋しくて

恋しくて

石田法嗣.東里翔斗.山入端佳美.宜保秀明.大嶺健一.与世山澄子.平良とみ

恋しくて

定価: ¥ 3,990

販売価格: ¥ 2,953

人気ランキング: 616位

おすすめ度:

発売日: 2007-10-26

発売元: アミューズソフトエンタテインメント

発送可能時期: 通常1〜2週間以内に発送


沖縄を舞台にした映画を撮り続ける中江裕司監督の最新作。今回は沖縄よりも南に位置する石垣島を舞台に、バンド活動を通して成長していく高校生たちの姿が描かれる。つまりノリ的にはかなりストレートな青春映画の作りなのだ。出演者たちが実際に素人の若者だったりするので、その彼らの成長っぷりが劇中の登場人物の成長と重なっていくところもおもしろい。またキチンと石垣島の文化を入れ込んだ作りとなっていて、それも楽しめる要素ではある。ただ個人的に引っ掛かってしまったのは、そのいい意味での素人感あふれる芝居は、全体を引っ張っていくには厳しいということ。中江監督の演出の魅力は役者たちの演技を変にあざとく演出するのでなく、素朴にその魅力を伝えていくところ。だからその演出と役者たちの素人演技が合わさってしまうと、誰も映画を引っ張ってくれないのだ。今回みたいな内容の映画ならぱ、もう少し監督の演出で、青春モノならではの熱さと切なさをもっとあざとく見せてでも全体を引っ張ってほしかった。またせっかく音楽を中心に置いたはずなのに、曲によっては途中で歌がブツ切れしまくりなのはガッカリ。監督の音楽への愛情のなさを逆に感じてしまったのだ(尺の問題で切らざるを得ないのはわかるけど)。つまらなくはないのだけど、なにやら傑作になりそこねた“惜しさ”の残る作品だ。(横森 文)


ほとんど素人の出演者たちの元気いっぱいさが微笑ましい
それぞれの役の成長が、キャスト自身の成長と重なって、初めはみんな普通の高校生なのだが、映画のストーリーが進むに連れ、ちょっとずつ大人になっていくのが分かる。特に、加那子役の山入端佳美が、映画の中でどんどん魅力的になっていく。



文化祭出場のバンドを審査(審査員の音楽の先生がハゲ頭のオッサンなのにロックギターがメチャメチャ上手かったりする)する場面では、普通なら主人公たちの歌うシーンを描くところを、画面は彼らの演奏終了シーンから始まって、次の女の子グループの魅力的な演奏をたっぷり映し、それを見ている主人公たちの落胆ぶりを見せる。

空手大会の場面も加那子のみごとな演技のあと、どうなるかと思いきや、何もないまま次のシーンに行ってしまう。そうしたことの連続。このズレからの独特のリズムが面白い。その感じが登場人物の、いい意味での抜けた感じ、ゆったり感と連動している。



全編に渡り、歌の魅力で物語に惹き付けられるという面も大きかったように思う。

1980年代後半(前半も?)の歌謡曲、沖縄の民謡、等々、どれもいいし、ジャズシンガー与世山澄子さんの歌う「What a wonderful world」の本物の素晴らしさ。そして、BEGINの「恋しくて」は当然ですね。ラストはなんとBEGIN本人たちも登場してのライブ演奏!! 



わかりやすいストーリーだが、その分少々物足りなさも感じないでもなかった。加那子とセイリョウの行方不明の父親との関係をもう少し浮き彫りにしてもよかったかも。

ともあれ、方言には字幕がつくし、ある意味ドキュメンタリー映画を観ているような面白さもある。「ナビィの恋」は傑作だったけれど、本作もなかなかの秀作でした。

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