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天球の音楽

天球の音楽

牧野由依

天球の音楽

定価: ¥ 3,045

販売価格: ¥ 2,741

人気ランキング: 771位

おすすめ度:

発売日: 2006-12-06

発売元: ビクターエンタテインメント

発送可能時期: 通常24時間以内に発送



天球をゆらゆらと、舞うように。
聞いていて非常に癒されるような曲たちを集めたヒーリングアルバムといった感じです。

可愛らしく、透き通った声がささくれ立った心を優しく撫でてくれるようです。

視覚も閉じて、広い広い宙をゆらゆらするイメージで聞くと変わった良さがあるかもしれません。

眠ってしまうかもですが(笑)



ただ、シングルで牧野由依さんの曲を揃えられている方には半数近くの曲が

被ってしまうという点があり、元々買い揃えていた私にはそれが少し残念でした。

それを加味しての★4つなので、このアルバムから入られた方は文句なしに★5つでいいと思います。

星の名前を挙げよう
アニメやゲームのサントラ好きには覚えのある豪華楽曲提供者達が、

ひたすら「かわいく」と牧野さんの声のために作り込んだアルバムです。

アニメのツバサ・クロニクルやARIAのサントラやボーカル集を

購入していた方は、このアルバムの半分ほども被ってしまいますが、

小一時間、耳にこの声音を満たすのは、とてもシアワセなことです。

ケースも歌詞冊子も、和綴じ形式の右開き、縦書きで、

日本語はきれいなものなんだなと、気付かせてくれたりもします。



既発曲は新録音とはいかなかったようで、アルバム全体のトーンを揃えるためか、

ボーカル位置が前に出されたように聞こえます。

(シングルで持っていたウンディーネとユーフォリアで聞き比べ)

ユメノツバサのような、ずっと地声で歌う曲はよりはっきりとして良いのですが、

牧野さんの特徴でもある、高音に裏声を使う(ブレないのがすごい)ところでは

掠れが気になり、浅く、奥行きのない感じを受けました。

音の球体の、中心に居てほしかったなぁ。

牧野由依は萌えているか?
「萌え」という概念の厳密な定義づけをあまり聞いたことがないが、僕のなかで萌えは第一義に切なさと結びつ

く。次に癒しという側面を持っている。「切なさ」は何処からくるのか? 問いをひとつ処理するためにはまず

現状を把握する必要がある。しかし混沌が其処にある。「私はなんなのか?」という根源的な疑問符。あるいは

なんなのかが分かったところで、「なぜ私は其れなのか?」という疑問符。受け入れ難い何か。「私」を「世界」

に置き換えてもいい。牧野由依のヴォーカルから僕が感じ取るのはこうした戸惑いを抱え込んだ悲哀で、聴いて

いる僕は其れを切ないと感じる。彼女はといえば「悲哀は世界中を満たしている。」と言うかのように、その疑

問符は存在の共通思念であると信じるかのように。戸惑いを溜め込んだ牧野由依の歌声は其れを抱きすくめよう

とする。其れは彼女自身の内側へと向かって広がる茫漠であり、このもどしかしい世界のすべてであり、其れら

を分ける境界が何処にもないことを、その歌声は感じ取っているだろうか? 内側に向かうものはいつしか外側

へと向かい無限ループの中で世界は一つになっていく。自身の胸の痛みにそっと掌を当ててみる。すると銀色の

雨となって地上に降りそそぐ。「あなたに降る雨になる」と歌われた「アムリタ」。其れは牧野由依の歌声の本

質を奇しくも言い当てている。

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